人類の危機と本当の賢者(2)

2023年9月27日

あの世はこの世の裏返しと言われるように「広大無辺であり(この世の何倍も広い、本来の世界であり、地獄も極楽もあります)、そのすべてを知る事は人間である限り不可能」です。人は死んだ直後は、まず自分が死んだことを知らないのが普通です。死んだ直後は、自分で自分の亡骸を天井ほどの高さの空間で理解しがたい気持ちで眺めているのです。私達のような凡人は、死を悟るのに素晴らしく早い人で初七日で次の段階に向かって旅に出ますが(あの世はこの世から遠く離れた世界です)、普通の人は49日です。生きている人でご神仏を否定していた方では百ケ日経っても分からず、じっとしている場合があります。ですから、生きている間に出来るだけまっとうな信心が必要なのです。あの世というのは、行って初めて分かるものです。「この世での生き方や考え方、行動を基に」、あの世においてもそれに見合う修行が始まります(勿論、地獄などに堕ちた人は、苦しみのみの世界で浮かんだような状態でおり、修行は出来ません)。宇宙の法則は、あの世においても働きますので、何も努力せず、徳も積まず、奉仕もせず生きた人は、あの世においては厳しい修行が待ち受けています。即ち、現世の生き様で(魂の浄化度合で)、あの世での修行は決まってくるのです。

神戸市に鏑井寺という真言宗のお寺(聖徳太子が作られたという由緒あるお寺)がありますが、そこの座主(今は引退されています)の中村公隆和尚さん(1927年~)は「今を生きるお大師様」と称されるほどの知識・法力・霊能力を有しています。和尚さんは、数々の法力を示されていますが、一つご紹介します。

嘗て、アメリカとソ連が冷戦状態であった時に、両国は軍備の競争もしていました。戦闘機でも競争していましたが、戦闘機ではソ連のミグ戦闘機が世界で最速の戦闘機でした。当然アメリカはミグ戦闘機に関する情報を知りたがっていましたが、何ら情報を得られずにいました。

そうした状況下で、アメリカの関係者から日本の政府の知人に「ミグに関する情報を何とか入手できないだろうか」との問い合わせがありました。

それで、アメリカの要人から依頼を受けた日本の政府の知人は中村和尚さんを知っており、中村和尚さんが凄い法力の持ち主であることも知っていました。日本の政府の知人は中村和尚さんに、「ソ連のミグ戦闘機を何とか日本に引き寄せる事は出来るだろうか」との質問をしました。それを聞いた中村和尚さんは、「多分1週間くらい待っていただければ、引き寄せられると思います」と答えました。この答えを聞いただけで、和尚さんの能力の凄さがお分かり頂けると思います。

そうしたら、なんと、和尚さんは約1週間の祈願で、ミグ戦闘機に乗ったパイロットを日本(北海道)に亡命させたのです。日本の政府は勿論、アメリカが喜んだのは言うまでもない事です。アメリカは、亡命してきたミグを詳細に調べ、終には世界最速の戦闘機を作り上げたのです。ソ連が悔しがったことは、言うまでもない事です。

中村和尚さんは、1日を6時間に分けて過ごしていました。即ち、6時間拝んで、6時間勉強して、6時間訪ね人と会って(多くの人が、中村和尚さんと会いたがっていました)、6時間寝る、という生活です。

月1回護摩祈祷を行っていましたが(この護摩祈祷は大変有名でした)、何時もお堂に入りきらない人が来られており、遠くは東京などからも来られていました。私も一度参加させて頂いた事がありますが、祈祷後は法話をして下さり、終われば私達を見送ってくださいました。

中村和尚さんは、それだけ凄い法力、霊能力、様々な知識を有している和尚さんですが、晩年になり「私は、余りにも何も知らないし、何もできない」と話されています(何冊か良書を書かれています)。将に「稔程、首を垂れる稲穂かな」と言えます。日本一と言える和尚さんだと思います。中村和尚さんは、若い時には凄いと言える修行をされています。中村和尚さんが宇宙意識を持っていたかは分かりませんが、賢者と言える人だと思います。

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