人類の危機と本当の賢者(5)

2023年10月4日

「この世の人間の霊格の高さはまちまちです。様々な霊格の人が混在して生きています。一方あの世は霊格の高さに応じて振り分けられる「階級」と「階層」の世界であり、同じ霊格の人達が集まり暮らしています。霊格の低い人ほど「思いやりに欠け、人間性が低い」と言えます。現代は、昔と違って物に不自由する事はなく、何でも手に入る便利な世の中です。ですので、人と人との関係は希薄となって、「己自身のみ、己の家族のみ大切」と考える人が増えています。個人情報保護法という法律がありますが、これは人と人が接する事を妨げる法律とも言えます。人達が「和」を為す為には、お互いを理解し合う事が必要であるからです。その為には、お互いに情報開示が必要と言えます。これは、主として都会の話しであって、いまでも物や金銭が十分でない田舎に行けば、地域の人達が助け合って暮らしているところがあります。ここでは、お互いを知り尽くしています。思いやりや、助け合いの心が養われなければ、霊格を上げる事も難しいと言えます。人間は輪廻転生を繰り返し、絶えず魂を磨き続け、終には神に近い状態まで魂を磨き、そして神や仏になる事が天命(人生の目的)です。それには「たえざる反省を努力」が必要です。

人間は地球上ではメインプレーヤーであり、地球並びに地球上の万物の存在を左右する存在です。高度な文明を作っており、一面では大変優れた生き物であるとも言えます(宇宙には、人間より遥かに高度な文明を作り、遥かに優れた存在が多くいます)。

ノーベル賞の受賞者などに代表されるように、一部の人間は大変優れた活動をしています。しかし乍ら、殆どの活動や成果は「人間に関係する事であり、宇宙や地球や地球の万物との共存に関係ない事」と言えます。幾ら、知恵ある人間と言われても、人間並びに人間界の事だけしか考えられない人は決して賢者とは言えません。

何故なら、人間もまた「宇宙の一員であるから」です。ですので、宇宙の視点で見た時に「人間のやっている事が評価できるか」という事も大変重要な事なのです。宇宙大生命は、「人知が知りえる事はあまりにも小さい事であり、何を知ろうと何もなしえぬ。何を変えようとしても、何も変えられない」と言っています。要するに、人間のやっている事は、宇宙大生命から見たら、あまりにも微々たることであるという意味です。

宇宙の視点で見た時に「宇宙を理解し、宇宙の意に沿った活動をしている者こそ真の賢者」なのです。

そういう観点で人間を見た時に、私達が目指すべき賢者を挙げるとすれば、日本の歴史上の人物で、最大の賢者は「弘法大師空海様(お大師様)」と言えます。理想的な存在は、仏様です。日本の宗教の開祖は皆如来になられていますが、宇宙大生命から見ればそれらの開祖達の仏様としてのレベルはまちまちです。最も大事な事は「宇宙大生命を深く理解する」という事ですが、お大師様だけが宇宙大生命を理解されている(宇宙大生命と同じ意識を持っている)と言えます。

また、お大師様は、目に見えるモノ・コトと目に見えないモノ・コトを知り、宇宙の流れに従って生きる事の重要性を知っており、また大いなる慈悲の心を持っているからです。人間にはエゴがありますが、ご神仏にはエゴはありません。

話しは異なりますが、現状の人間について天照大神様は「人間は尊い生き物である」と仰られています。また、「もっと希望と誇りを持って、気高く、強く生きなさい」とも仰られています。とりわけ日本人は「天照大神様に育てられてきた民族であり、最も神に近い民族」です。また、日本の国は神様によって作られた国なのです(信じられないと思いますが、真実です)。

ですので、現状の世界の中では「日本は世界の模範となる国であり、希望と誇りと謙虚さをもって」生きていかなければなりません。とりわけ、「世界でも、最も高い霊格を持った民族であるべき」なのです。宇宙意識を持ち、高い霊格を持った人間こそ、本当の賢者と言えます。

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